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【J#71】松江・出雲・米子への旅(2)〜日本一の庭園を持つ足立美術館と松江城近辺を散策

2020年9月19日(土)、羽田空港からの早朝便で、米子へ。「和鋼博物館を通じて日本の製鉄の文化を知る」では、到着後、美保神社と和鋼博物館に行ったことを書いた。和鋼博物館で昼食を取った後、いよいよ足立美術館へ向かった。

知人からのお勧めでダントツトップだったのが足立美術館。
米国の庭園雑誌で日本一を何年連続も獲得した日本だけあって持つ足立美術館だけあって、庭園の大きさにただただ圧倒された。


入り口から、大きな庭園がすぐに姿をあらわし、美術館内部の色々な展示室(魯山人の部屋、横山大観のコレクション、日本画コレクション等)の間を移動の際、外から、ガラス越しからを含め、様々な角度から鑑賞できる。



印象的だったのは、生の掛け軸。床の間の壁を打ち抜いて穴を開けて、その穴の中に透明なガラスをはめ込む。そして背景の庭園を山水画に見立てるというもの。外の景色が溶け込み一体になっているのが様になっており、度肝を抜く発想に感心した。


ライフネット生命の元会長・出口治明さんが編集した「戦前の金持ち」の最終章に、足立美術館を一から作り上げた、足立全康さんの人生が紹介されている。
この本には、足立さんの名言も紹介されていて、面白い。

例えば、
心が裸の状態のときに受けた衝撃は、一生消えることはない。
一度きちんと儲けさせれば、次からは喜んで金を貸してもらえる
自分だけ儲けて、人に損をさせるようなことがあっては絶対にだめだということ。相手を儲けさせる気持ち。それさえあれば、トラブルは起きたりしない
金は生かして使え、というのが私の金銭運用哲学
等。
一つ一つ、経験に裏打ちされた言葉は深く染み込む。
足立さんの凄いところは、美術館や庭園について全くの素人だったこと。おまけに美術館と庭園を作り始めたのは、何と!71歳の時。最初の10年は集客に苦労している。しかし、様々なビジネスをしてきた経験から、諦めずに続けていれば必ず成功する。そのためアイデアを実行に移すマインドを持っているのだろう。
素人ならでの発想につながったと思う。
足立美術館で一番感動したのは、横山大観のコレクションだ。48歳の時に、横山大観の作品に出会い、衝撃を受ける。それからコツコツと収集し、130点もの作品を集めるまでになった。横山大観さんが有名になってから収集しているのでお金で苦労しているはずなのに、これだけ集められるのは凄いと思う。

幸運だったのは、足立美術館・50周年記念・横山大観の全貌〜名画100点にみる至高の芸術が開催中。横山大観さんの作品を発表した年齢順に展示。人生の節目に横山大観さんが語った言葉とともに紹介しているのがよかった。

普通ならば100点もみると疲れると思うのだが、その世界の入り込めるように展示されていて凄かった。そして言葉も心の中に響くものばかりだった。
例えば
芸術には眼で描く芸術と
心で描く芸術とふたつある
目で描く芸術は技術が主になりたがり
心で描く芸術は技術を従とする傾きがあります
いくら色彩がうつくしくとも、
また線がいかに上手であっても、
気迫の無い作品は、
言うならば、職人芸術で。真の芸術とはいないと思います。
人間がてきてはじめて絵ができる。
それには人物の養成ということが第一で
まず人間をつくらなければなりません。
等を大きく展示。作品の理解が深まった。
足立美術館に2時間近くじっくりと見た後、松江市内へ移動。

松江城と城下町を散策。


買い物やカフェに入り和菓子入りの抹茶を嗜んだ後、松江城の天守閣を登り、頂上からの眺めを楽しんだ。


そして暗くなる前に、松江市から出雲市へ高速で移動。その先の小田市の温泉宿(はたご・小田温泉)で一泊した。

途中の夕日の景色が素晴らしく、実際、宍道湖から見る夕日の風景は観光名所になっている。

小田温泉宿の温泉は適温の温泉で、到着直後に夕食とともに満喫できた。初日は午前4時起きだったので、温泉に入った直後にすぐに就寝。


翌日(9月20日)の出雲大社に向けて英気を養った。
小田温泉の宿で宿泊すると、何がいいかというと、出雲大社へ海岸沿いの道からアクセスできるとのこと。
実際、海岸沿いの道路から出雲大社へ。絶景だった。




そして、出雲大社に到着。次回、出雲大社を中心に神社巡りの旅について紹介したい。

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