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【J#6】ギャラリーで絵と音楽の鑑賞〜バイオリンの生演奏と版画とともに

今回4度目となるギャルリー東京ユマニテ。そこにお邪魔し、恩地邦郎の摺りによる 恩地孝四郎作品展を見た。恩地孝四郎氏は1891年東京生まれ。今年が生誕120周年にあたる記念の年らしい。詩と版画の雑誌『月映』を創刊したことから、詩人、作家との交流があり、装幀の仕事に携わることになったとのこと。
そこで恩地孝四郎氏は、「創作版画」の手法で装丁のデザインをする。私自身、初めてこの言葉をしったのだが、どうやら浮世絵の版画とは違うらしい。
浮世絵の場合、絵師・彫師・摺師という分業で作品ができるが、創作版画というのは全て自分で作品にするらしい。浮世絵はこの前、写楽展をみているので、それとは違う魅力。これは面白い!
実際に見てみると、抽象画あり、肖像画あり、まるで戦後のモダンアートを見ているかのようで、言葉で表現できない奥深さがあった(写真はその一部)。明治時代の頃に描かれたのに、不思議と古さを感じさせない印象を強く持った。
 
恩地孝四郎氏は
「装本意匠を構えるに当つて、まづ考えるのは、その書を読む人の心である。そしてその書を繙く(ひもとく)環境である」
を心がけていたらしい。
私は本をたくさん読むが、実は装丁まであまり目がいかない。しかしながら今回の版画は、作者の気持ちがストレートに伝わってくるものが多く、言葉通り、書を読む人の心を絵を通じて見ることができた。
日本には私の知らない、素晴らしい芸術家というのはまだたくさんいるのでしょうね。今回、恩地孝四郎氏の装丁をまとめた本(恩地孝四郎装本の業—恩地邦郎編)を購入したので、是非もう少しこの画家の背景について知れればと思う。
おまけに、この展示を囲みながらミニコンサート。バイオリニスト川畠成道氏による演奏付き。バッハの「シャコンヌ」や日本の「さくら変奏曲」をバイオリンのソロ生演奏を聞きながら、ギャラリーの地下による音響の良さを手伝って、すごく贅沢な気持ちを6曲の演奏とともに味わうことができた。もちろん、CDにサインを頂きました!

音楽を聞き、絵を見るという贅沢な体験。いい思い出になった!

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