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【W#134】モロッコ(3)〜メクネス

モロッコに入国して2日目。午前中はフェズ・メディナを、午後はバスで1時間離れたメクネス(Meknes)へ。フェズ、メクネス、マラケシュ、ラバットの4つの都市はかつてモロッコの王朝の首都だった。これらの4つの都市は聖なる都市(holy cities)とも言われている。メクネスは、1672年〜1727年までの首都。ここでは一般観光客でもモスクをみることができるとのこと。是非ともモスクをこの目で見たいと思い、訪れた。まず、モロッコに入国して驚いたのが緑が意外と多いということを以前に触れたが、もう一つ印象的だったのは道路(又は高速道路)が舗装されていることだ。
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道路は、ADM(Autoroutes du Moroc)という国営の自動車会社によって運営されている。カサブランカ〜ラバット間の高速道路が一番最初に建設された。1975年に建設が開始され、13年という長い年月をかけて作られた。当初無料を想定して作られたが、予算の関係上遅くなったことから、これ以上の建設を遅らせないために高速道路の使用料を徴収することにして、現在に至っている(今年、使用料の値上げが行われた)。
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道路には緑が多いため、この旅を通じて車窓に飽きることがなかった。
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メクネスの歴史について触れてみたい。
メクネスにおいて重要となる王は、ムーレイ・イスマイル(Moulay Ismail、1645年〜1727年)。彼はモロッコ王朝の中で最も残酷だったと言われ、奴隷を含め何人も殺害した王だったらしい。フランスの太陽王の類14世に傾倒し、メクネスをフランスのヴェルサイユにするという決意のもと街を設計した。
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働いたのは、捕虜や囚人。彼らを使って新たな街を築いた。モロッコの全ての旧市街(メディナ)と共通しているのは、城壁があるということ。また、余談になるが、フランスが1900年代にモロッコを植民地した際には、フェズ、メクネスを含めて全ての都市について、城壁の外に新市街を作ってそこに住むことで統治を行っていた。
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ムーレイ・イスマイルは、40メートルの下にある地下水を汲み上げて水源とした。そして、倉庫やRoyal Stableという12,000頭の馬のための厩舎も作られた。ただし、ムーレイ・イスマイルは街の完成する姿をみることなくこの世を去る。次の王は継続して首都の建設に携わることなく、別の場所に首都を移してしまったために、その後発展することはなかった。現在、ムーレイ・イスマイルの廟も見ることができる。
今回は、Royal Stable(馬の厩舎)とムーレイ・イスマイル廟について紹介する。Royal Stableは倉庫の奥にある。倉庫は天気左右されることなくほぼ18度前後に保たれており、涼しい。非常に広々とした空間でまるで地下に入った気分だった。
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そこの奥には地下水を汲み取る装置があり、24時間体制で奴隷と馬によって動かしていたそうだ。
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Royal Stableは、メル・ギブソン主演の映画「パッション」の撮影現場として使われた。ここで何万頭もの馬が飼われたらしいが、奴隷を含めた人間よりも馬の方を大切していたムーレイ・イスマイル。巨大な施設が印象的だった。
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今回の最大の目玉は、ムーレイ・イスマイル廟。普通異教徒はモスクを訪れることができないが、カサブランカにあるハッサン2世モスクとメクネスのここのモスクはみることができる。
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中庭に向かうと、中心に泉があるおなじみの光景が。またアルハンブラ宮殿に似たような構造で、壁には幾何学的な模様とモザイク状のタイルの壁が見られる。
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ちなみに下記の文字のWという形の下文字はアッラーという意味。でコーランの文章を壁に書いている。
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靴を脱いで、モスクへと向かう。天井の高い建物とともに泉が真ん中にある。ここにも同様の幾何学的な模様と支柱が飾られている。
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さらに隣の奥にムーレイ・イスマイルの廟がある。
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最後にムーレイ・イスマイル門の見学でメクネスの旅は終わった。
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フェズとメクネスの旅を終えて、次はマラケシュへ。次回マラケシュについて書きたい。

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