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【P#33】慢性上咽頭炎とは?〜上咽頭炎によって身体の影響?アレルギー、腎炎、腸炎との関係等

今年に入り、50代に向けて健康を維持し、仕事をしていく上で
1)自分の健康状態がどうなっているのか?
2)体質的に何か問題がないのか?
3)今解決しないといけないことは何か?
中心に模索中。
本コラムで、保険外診療の検査(栄養分析プログラムと有機酸検査)を受けた経緯と結果についてまとめた(「「栄養分析プログラム」の結果+体質を理解すること:胆汁のうっ滞、SIBO、肝機能;糖質制限の向き・不向き」「有機酸検査の結果+体質を理解すること:カンジダ菌、シュウ酸、ビタミンB群不足のこと。そこから先は?」参照)。

温熱療法でお世話になっているLe Salon De Figueの中村恵理子さん(以下恵理子さん)と札幌市在住のあんどう口腔クリニックの歯科医師の安藤麻希子先生にお世話になる形をとったが、検査結果を受けて、
1)胆汁酸の働きや消化酵素を補うことで腸の機能の回復に努めること
2)カンジダ対策を行うこと
3)腸内環境を整えること(善玉菌を含め)、過剰ミネラルの排出
の3つのうち、1)の腸の機能回復に務めている段階だ。

1)は田辺製薬のウルソで胆汁分泌を促しながら、Digest Gold(消化酵素)、ビタミン(A、B群、C、E)、亜鉛、マグネシウムを補い、腸に負担の大きい、小麦粉(グルテン)、アルコール、カゼイン(牛乳)を避けた食生活を心がける。その上で、後に触れる温熱ケアも取り入れている。

実は、胆のうの働きを強化するために、ヨガのポーズや三井温熱株式会社から発売されている三井式温熱治療器IIIを使ったセルフ・ケア(以下温熱ケア)も行っていて、温熱を加えると血液の循環が良くすることで内臓の働きが向上していることを期待している。
この点に関しては、恵理子さんに大変お世話になっており、ステロイドの多用により副腎が疲労を起こしていたところから、温熱ケアを地道に行っていったところ、アトピー性皮膚炎の症状も改善。今年は、なんと梅雨の時期なのに例年のかゆみは4分の1。
かゆみによって睡眠が浅かったのが良くなっているので、胆のうの機能も良くなっていくのではないかと期待している。

ロルフィングは、外側から筋膜へアプローチ。筋肉、神経系、内側の内臓の動きを整えることはできる。ロルフィングだけでも、身体の軸が整うことで負担の少ない、疲れにくい姿勢が整っていく。しかも、最近取り入れたIMACは、東洋医学の5行の観点からどこに問題があるか?血液検査を受ける前にある程度の目処を立てることができるので、生活習慣を改善するヒントが得られる。
温熱ケアは、内側から内臓を整えるところに特徴があるので、ロルフィング/IMACによってどの部分を強化したらいいのか?ある程度明確になると、温熱ケアは使いやすいツールになる。更に、温熱ケアは、血液循環を良くすることで、心筋梗塞の要因となる血管のプラークを改善させる可能性がある。このように、それぞれの特徴のあるボディワークを取り入れることで、最終的に薬に依存しない生き方ができるようになると考えているので、継続的に行っていきたい。

さて、恵理子さんから、サプリの効きが悪いことや、アトピー性皮膚炎、腎炎、首こり、肩こり、逆流性食道炎、潰瘍性大腸炎等の場合は、慢性上咽頭炎(以下上咽頭炎)の疑いがあるから、一度耳鼻咽頭科の専門医に診断・治療をしていただくと良いと以前より勧められていた。
詳しくは、堀田修先生の「つらい不調が続いたら慢性上咽頭炎を治しなさい」をご参照いただきたいが、厄介なのは、自覚症状として、喉の痛みがなくても上咽頭炎が起きている可能性があることだ。

堀田先生の本を参考に上咽頭炎についてまとめたい。

上咽頭は、鼻腔の後ろに位置し、左右の鼻孔(鼻の穴)から吸い込んだ空気が合流。気管へ向かって流れが変わる下に位置している中咽頭へと続く空気の通り道。興味深いのは、健康な人であっても「生理的な炎症状態」にあって、細菌やウィルスが入ってくると直ぐに活性化できるようになっている。風邪をひくと真っ先に上咽頭の部分が炎症を起こす。
風邪、粉塵、ストレス、低気圧、寒冷やワクチン等によって、上咽頭炎が治らなくなり、慢性化するといわれ、自覚症状もないため、厄介なことが起こる。

例えば、上咽頭炎によって、そこから発生する炎症物質が血流に乗り、全身を駆け巡って、腎臓、関節、皮膚など他の臓器に影響を与える。その結果として、二次的な炎症(腎炎、アトピー性皮膚炎)などが起きてくる。
更に、上咽頭は、神経繊維が豊富だが、中でも注目なのは迷走神経。

迷走神経は、延髄から出ている脳神経の一つ。自律神経系の副交感神経のうち、大部分が迷走神経。頸部、胸部、腹部の内臓に繋がっている。発生、気管、食道、胃、小腸等の運動促進、消化管の働き、心拍数の抑制などに関わっている。迷走神経を人為的に刺激をすると、脾臓からの刺激によって、免疫疾患の炎症が抑制されると考えられている。

上咽頭では、迷走神経が分布しているので、ここに炎症が起きていると、自律神経の調節異常が起きると考えられ、その結果として、めまい、吐き気、胃部不快感、便通の異常、全身倦怠感等が起きていると推測される。
その上に、自律神経に持続的な強い刺激を与える形をとるので、自律神経過剰刺激症候群(レイリー現象)が起き、視床下部、脳下垂体、副腎を通じて、ストレスに対応する身体反応へ影響を及ぼす(以下に堀田先生の本から関連症状について紹介する)。

世界一周の頃から喉に違和感を感じ続けていたこと。アトピー性皮膚炎が完全に治った訳ではないことや、腸の状態も荒れている。そのことから、ひょっとしたら上咽頭炎なのかもと思い、今週(2019年7月23日)、東京ボイスクリニック品川の耳鼻いんとう科に伺い、喉の状態を見ていただいた。

内視鏡を鼻の中から入れて、奥にある上咽頭へ。5分ほどチェックした後に、動画を画面で確認。上咽頭が鬱血している状態を確認。上咽頭炎の診断を受けたので、上咽頭に消炎剤(塩化亜鉛)を直接塗布するBスポット療法(EAT療法とも呼ばれている)を受けることになった。

実際に治療を受けてみると、びっくりするぐらい痛みがあったのだが、今後治療を継続していくと治っていくのではないかと期待を持たせるものの印象を受けた。塩水(1%食塩水)で鼻うがい(ハンディタイプ鼻洗浄器を使用)を継続しながら、Bスポット療法を30回(週1回ペース)を行っていったら、80%の確率で上咽頭炎が治療できることもあり、望みがある。

Bスポット療法は、幸運なことに保険内診療なのでコストもかからないところがいい。

経過については、本コラムでも触れていければと思う。
もし、アレルギー症状や慢性炎症が起きていること、風邪を頻繁に引くのだが、薬を飲んでも完治しない場合には、上咽頭炎の疑いの可能性もあると思うので、その場合には病院へ行くことをお勧めしたい。

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